防寒グッズ:懐かしのハクキンカイロ!

防寒グッズ:懐かしのハクキンカイロ!

防寒グッズの定番に懐炉がありますが、最近は使い捨てカイロこそ懐炉というくらい、皆さんお使いになっているのでは?

使い捨てカイロは日本の誇る大発明で海外でプレゼントすると喜ばれるのですが、登場は1970年代。その原理は、鉄が空気中の酸素と反応して酸化する(錆びる)時に発生する酸化熱を利用したものです。日常的に起こるような、例えば鉄くぎが錆びるといったような化学反応はゆっくりと進行するので大きな発熱量にはなりませが、小さな不織布の袋で一気に酸化をすすめ、それを数時間にわたり維持させるように、袋の中にはそれぞれの役目を果たす鉄粉や水、活性炭、塩類、保水材(バーミキュライト)などが入っています。

この化学反応により最高温度が65度程度に達するのです。

衣類に貼れるタイプ、貼れないタイプ、靴用などいろいろな種類、大きさのカイロが売られています。

販売店もコンビニからドラッグストアなど手軽に手に入るのもメリットです。

しかし、釣りで冷え切った手を温めるにに今一つだったのです。

そんな時に思い出したのが、この使い捨てカイロが販売される前に一般的に用いられていたベンジンのカイロ。商品名ではハクキンカイロです。

真鍮が鏡のようにきれいで、蓋には空気穴がピーコックの柄に開いています。

薄さ、質感など、あらためて見てみると、レトロでおしゃれな感じです。

冬になると親戚のおばさんが必ず携行していて、ベンジンの香りが何とも言えないものでした。

このカイロは大正時代から使われだしたもので、ベンジン(炭化水素)の気化ガスがプラチナ(白金ハクキン)と接触して発熱する化学反応によるものです。

真鍮製のカイロ本体にプラチナ触媒にある火口が取り付けられおり、その下(タンク)には中綿が充填され、ここにベンジンを注いで、マッチやライターの炎を使って、火口でプラチナ触媒反応を開始させるに必要な温度を与えます。ベンジンが燃焼するということではなく、気化したベンジンがプラチナ触媒作用により炭酸ガスと水に分解され、その時に発生する酸化熱により発熱する仕組みです。

ハクキンカイロの箱には「安全でクリーンなハイテクカイロ」と謳われています。

メーカーのホームページによると熱量は使い捨てカイロの13倍、寒冷地でも利用ができ、通常のサイズで最高24時間の使用が可能ということで、確かに昔は、夜になると布団に入れていた(低温やけどなどの防止の意味もありメーカーでは就寝時に利用を禁止しています)のを思い出しました。

私の手の冷えは半端なく、使い捨てカイロを握っても、ポケットの中でないとカイロ自体がどんどん冷えて行ってしまいます。握った時の温度も控えめ。

そのため、毎回ワカサギ釣りでは温度が高く一気に手を温めることができるアルミ缶のホットドリンクを買って、まず手で包み込んで手を温めてから飲むということをしていました。

金属ではダイレクトに熱伝導があり、手を温める効果が高いのです。

真鍮のハクキンカイロも握るとすぐに手が温まるに違いないと購入しました。

売られているハクキンカイロには純正のフリースの袋がついています。これから出すとかなり熱いのですが、冷えた手が一気に温まります!熱すぎるので注意が必要でもあります。

ということで、この長時間使えるということと、ハイカロリーで金属製というところが私の中では大きなメリットですが、デメリットとしては毎回ベンジンを入れないといけないところとベンジンの匂いが独特で人によっては受け付けないといったところでしょうか。

カイロの形状は薄くて自立できないため、ベンジンを専用の容器を使って入れるにしても、こぼしたりする心配もあります。

100均で売っているプラスティック容器と段ボールでスタンドを作ってベンジンを入れるようにしました。段ボールを三角になるように折り、これを二つ用意。隙間にうまくカイロをセットできるような大きさに段ボールで三角を作りました。

ピンクの容器は同梱されているベンジンを入れるための容器で、カイロと並行にしてセットしベンジンを入れ、回すとベンジンがカイロに落ちていく仕組みです。

釣りやバイク、その他アウトドアでの行動が多い人にお勧めしたい一品です。

しかしどこで売っているのだろうと疑問も多いと思います。

Amazonではこちら→ハクキンカイロ スタンダード

このほか、ホームセンターでは置いているとことが多いようです。

もう少し安い類似品もありますが、やはり安定の性能、造りの良さはハクキンハイロを置いてはないでしょう。

火口は1~2シーズン、中綿は5~10年の寿命で交換部品も販売されておりますので、長期にわたって使用することができます。

他にもミニサイズや大き目のサイズもあり、最大保温時間もそれに応じて変わります。

ぜひ一度お使いになってみてください。