浦安産 いただいたアカニシガイの下処理と簡単お料理!

浦安産 いただいたアカニシガイの下処理と簡単お料理!

いただきものの浦安の「アカニシガイ」を手軽においしく料理してみました。

浦安 あかにしがい料理

■アカニシガイとは

北は北海道南部から南は沖縄まで日本全土の内湾の比較的浅い砂泥地に生息。

アサリはプランクトン、サザエはわかめなどの海藻をエサにしていますが、このアカニシガイは肉食性の貝でアサリや牡蠣などを捕食するとのことです。

貝類はタコと同じくタウリンの豊富な食材。タウリンの肝機能改善の効果を期待しお酒のあての一品に、また炊き込みご飯もおすすめです。

食品偽装への関心が高まり最近はなくなりましたが、「サザエ」と称してアカニシガイを売っていることもあったという貝ということで味への期待が高まります。

貝の内側が赤いのが特徴で名前も由来でもあり、巻きはサザエほどはありません。

調べると内臓は相当苦いらしいとのこと。今回は内臓は食べないで取ってお料理しました。

■アカニシガイの下処理

いただいたアカニシガイは金たわしでこすって汚れを落とし、海水程度の濃度の塩水につけておくと、汚れを吐き出します。藻などの付着物だけではなく貝殻に小さな多毛類(ゴカイなど)がついていることもあるので(今回発見!写真は割愛。身の中ではなく貝殻の凹凸部分)よく洗いましょう。洗うときは海水で洗うと鮮度が保たれよいと思います。

ただし、食べる際は【真水で洗う】ことにより【腸炎ビブリオ】を防げるので必ず真水で洗いましょう。内臓を食べないのであれば、汚れをはかせる必要もあまりないと思います。

※腸炎ビブリオとは…感染症胃腸炎を起こすを原因菌となる細菌が腸炎ビブリオ。細菌性中毒の原因はこの腸炎ビブリオであることが多く、魚介類を生食することが発症原因となることが多い。好塩性があり3%の塩水(海水は3.3~3.7%程度の塩分濃度。まさに海水は繁殖に適した環境となります。)で最もよく育成する。このため、生で食べる刺身などは、真水で洗うことにより感染を防止できる。また低温(10℃以下)では繁殖を抑えられるので、食品の低温保存をすることは感染防止につながる。なお熱には弱く煮沸により死滅するので、よく火を通すことにより感染を防ぐとこもできる。(夏場の釣り場での保管や運搬には要注意ですね!クーラーと氷をお忘れなく!)

調理の際も二次感染を防止すべく、使った料理器具はよく洗う事を行ってください。

■生の刺身

今回は牡蠣剥きを使って身を取り出しました。

サザエはふたさえ取れれば比較的ワタまで抜けやすいのですが、アカニシガイはワタがなかなか外れないので、全部食べたい場合はハンマーで割るほうがよいでしょう。割る際には殻が飛び散るので、いらないタオルを濡らして絞り、これに包んで割るとよいでしょう。

私はワタは食べないので貝柱だけ外しています。貝柱から蓋を外します。手で少し力を入れてつまんで引っ張ればすぐにとれます。滑るときには手に塩や片栗粉を少しつけてみてください。

取り出した身はスライスし、塩をかけてよくもみます。

ぬめりと匂いが出てくるまで良くもみ、水で洗い、再度塩をかけてもむことを数回繰り返します。ぬめりが少なくなるまでやるほうが、においも抜けて食べていておいしいと思います。

歯ごたえを楽しみたい場合は生の刺身がお勧めです。サザエと言って出されたらわからないかもしれません。サザエよりは少し柔らかめか…。

■茹でた刺身

茹でると生よりさらに柔らかく食べやすくなります。そして味も凝縮されています。

薄い塩水を鍋に入れ、洗った貝を入れて火にかけます。初めは白い泡が出ますが、その後泡がややグリーンになってきたら鍋から取出し冷水にとります。

茹でた貝は、ワタまで簡単に取れます。ワタを取り、スライスし、盛り付けます。

■こちらも定番「貝ごはん」

炊き込みサザエごはんの素としてアカニシガイを使っていたというくらいなので、味は推して知るべし。

生の刺身と同じように処理し、たこ飯と同じように味付けしたところに貝を入れます。今回は昆布も入れて味のハーモニー。

食べるときには、針しょうがと大葉の千切りを天盛りに。針しょうがでさっぱりといただきます。

■焼きあかにしがい

今回はしょうゆを垂らさないで焼いたアカニシガイです。しょうゆを垂らすほうが香ばしいのですが、塩分制限の母のため、我慢してそのまま焼きました。

よく洗った貝を網に乗せて焼きます。

今回ガス代の魚焼きで焼いたので上火でふたの部分で貝のエキスがかたまり、炭状に焦げてしまいました。やはり貝は網焼きにしないとだめですね。火を通すほど匂いが気にならなくなるのですが、醤油を垂らしてその香りでにおいを消すのが良いと思います。

貝エキスはぬめりによりかなり濃度があります。炭になったところを取って、貝のふたを取ると身がするっと抜けます。

スライスして盛り付けます。

アカニシガイは思っていた以上においしく、驚きました。

和洋中いろいろなアレンジが利きそうです。中華のアワビのクリーム煮と同じつくり方でアカニシガイのクリーム煮もおいしそう。

次に作る機会があれば、ぜひ作ってみたいと思います。超簡単にできますよ~!