街道物語 東海道をゆく 往時の旅人の苦労を偲ぶ箱根甘酒茶屋と資料館

街道物語 東海道をゆく 往時の旅人の苦労を偲ぶ箱根甘酒茶屋と資料館

今回のMit-Hurツーリングで訪れた箱根甘酒茶屋。

甘酒茶屋のご紹介

朝9時過ぎすでに営業中。営業開始は朝の7時です。

趣のある茅葺き屋根。

をバックに、相変わらずの自撮りで全く趣のないワタクシ…。

お店についたら、まずは店内で注文をして、店内でも外の江戸レトロを感じさせる赤い毛氈の敷かれた縁台でも飲食可能です。

看板によると、江戸時代には箱根地区に9軒の茶屋があり明治13年の国道1号線の開通とともに街道を歩く人が減少しこちらの甘酒茶屋1軒のみが残っているとのこと。

まだこの時間は、正面の入口だけしか開いておらず、囲炉裏から上がった煙が充満しています。なんとも言えない香りがし、見上げれば昔ばなしの世界に入っていきそうな幻想的な空間が広がります。茅葺き屋根の維持には欠かせないのが囲炉裏。茅葺き屋根を長持ちさせるには囲炉裏やかまどを日常的に使用し、その煙で茅を燻すことが必要です。

メニューはこちら。

力餅と甘酒を注文しました。

力餅のお餅は毎朝杵でついたつきたて餅。いそべ、うぐいすに期間限定のごまきなこがあります。一皿に二つのっているので2種類の組み合わせも可能です。うぐいすとごまきなこを注文。厚すぎない程よい厚みで、炭火でジックリと焼いたお餅に味つききなこがたっぷりかかっています。

甘酒にこのお餅では甘すぎるので、お茶を飲みながらお餅をたべて、漬物を甘酒でいただきました。

酒粕の甘酒ではなく、麹の甘酒なので癖もなく、私の好きな味。

お客様が増えてくる時間を前に、お店の外には江戸時代の旅を想像させるかごなどが飾られます。

かごに、なにかあるぞ…。

顔出しとか被りもにには目がない…。あれば被らねば!そして被れば即撮影。掃除をしていたお店の人にシャッターをお願いしてパチリ。男性用のチョンマゲもあります。

箱根旧街道資料館

甘酒茶屋の隣には箱根旧街道資料館があります。東海道にまつわること、モノなどを展示しています。

タチウオ釣りに行った由比も宿場町。広重美術館もあるのだ。次釣り行くときには日程をうまく組んで美術館にもいかねば。

歴史の授業で覚えた五街道。現代においても主要道路として機能しています。

国土交通省のホームページによると、各街道は次の通り。ワタクシのコメントもついています。

■東海道

総延長:江戸〜京都間 126里6町余(約495.5キロ) 江戸・大坂間 137里4町余(約538.5キロ)

宿:江戸日本橋〜京都三条大橋間に53宿 京街道(大津-守口間の4宿)も延長とされる。

参勤交代大名家:146家(文政期)

言わずとしれた国道1号 一番目の国道。参勤交代やお伊勢参りに欠かせない、賑わいは今も昔もナンバーワン!

■中山道

総延長:江戸〜草津間129里10町余(約507.7 キロ) 京都までは135里34町余(526.3キロ)

宿:板橋〜守山間に67宿 通常は草津、大津を加え木曾街道六十九駅という

参勤交代大名家:30家(文政期)

単に山道といわれたり、木曽路と言われた中山道。東海道に続き伝馬制が置かれた。

■甲州街道

総延長:江戸〜下諏55里(約220キロ)

宿:内藤新宿 八王子など45宿

参勤交代大名家:3家(文政期)

江戸中期以降、商品流通路として賑わう。山の幸の美味しいコースですね。Mitz-Hur のツーリングでもおなじみ。

■日光街道

総延長:40里18町余(約130キロ)

宿:江戸〜日光鉢石宿に至るに21宿

参勤交代大名家:41家(文政期)

昔「日光、けっこう、大和観光!」というCMがありました。知っていれば50代?その強烈なインパクトの名残りか、年一回開催される日光市のイベントは「日光けっこうフェスティバル」。「見ざる聞かざる言わざる、あたなも真似しなきゃね。」とか「眠り猫は思っていたよりかなり小さかったよね。」という話も多く聞く、徳川家康を祀る日光東照宮が1617年に造営されると参詣路として重要視された街道。

■奥州街道

総延長:48里(約190キロ)

宿:白沢〜白河間に10宿 宇都宮まで17宿は日光道中と奥州道中を兼ねる

参勤交代大名家:37家(文政期)

江戸後期、北方問題がおこり交通量が増大。ワタクシにはあまり馴染みがないエリアです。

江戸時代の街道には道中奉行がおかれ街道の事務を担当、今の国土交通省の国道事務所に当たるものか。

大名行列、参勤交代です。諸国の大名が力を持たないように、散財させる参勤交代をさせていたと社会の授業で習いました。

ジオラマもあります。奴(やっこ)は本当にこんなノリで道中進んだんだろうか…。大変すぎ…。バイクがちょっと前傾姿勢だからって「肩凝った!疲れた!」とか言ってはいけないようなノリだ。

そして江戸時代の郵便屋さんとでもいうべき飛脚。飛脚は今日も走ります!

江戸から京都まで約500キロ、普通の人なら10数日かかるのに、江戸幕府が直接運営した継飛脚(各宿場町をリレーで繋いで走ります)はなんと48時間。今の郵便事情では昼出して翌日着ですが中央局を19時以降になったら翌々日の到着だったりすることを思えば恐るべきこと!道理でマッチョなお姿。

しかも足元、はだしだったり、わらじよ。

走る道も、舗装路ではないダートやガレ場。ツーリングブーツで歩くの歩き難いとか言ってる場合ではない。

ふんどし一丁に、江戸時代のゴアテックス?天然素材、藁の特徴を生かした蓑。

道中、山賊もいたような時代…。

茶屋で力餅を食べるのもうなずける。

おっしゃ!ここから箱根越え、気合入れんべ!という感じか?資料館内には蝋人形もあり。

他にも長持ち、かごなど参勤交代で使われた品々も展示。

長持ちに衣服など入れて移動。当時のスーツケースといったところ。

位の高い人の乗る籠は囲いがあり、一般人のものはもっと簡単なもの。

葵の御紋つきつづら。

東海道 街道をゆく

甘酒茶屋と資料館の裏手には当時の東海道が残っています。

古くから脈々と続くこの道は、現代でも訪れる人の心を惹きつけ、遊歩道として残されています。

少し歩いてみました。

山賊やイノシシなどの獣も出た恐ろしい道。ここを上がると箱根の関所もある。現代のように自由に旅ができることに感謝!

旧街道の石畳をゆっくり歩いてみたいという場合は、小田急で箱根湯本まで行き、箱根登山バス「箱根旧街道線」を利用するのがお勧めです。小田急や箱根登山バス、箱根ロープウェイ、箱根海賊船など2日間あるいは3日間で自由に乗り降りできる箱根フリーパスがお得です。

詳しくは箱根町観光情報ポータルサイトなどでお調べください。

■お店の情報 「甘酒茶屋」 http://www.amasake-chaya.jp/

住所:神奈川県足柄下郡箱根町畑宿二子山395-28

電話:0460-83-6418

営業時間:7:00~17:30 

定休日:年中無休