宿泊先考:修道院から五つ星ホテルまで宿選び後編
前編に続き後編はちょっと変わった宿泊先もご紹介していきます。
■パターン4:宗教施設に宿泊
日本には宿坊がありますが、同様の施設は洋の東西を問わずあります。
いずれも、部屋には寝るための設備しかありませんが、僧侶や修道女が心を込めて清掃するので、施設は清潔で、お勤めやミサにも参加できます。
東洋の仏教のお寺では、韓国の世界遺産海印寺(へいんさ)にテンプルステイしました。宗教を問わず受け入れてくれますが、宿泊の条件として夕方と朝のお勤めに参加しないとなりません。お勤めは夕方6時から、朝は3時15分から始まります。
お勤めは、五体投地で108回のお祈りや座禅などかなりきつい面もありますが、お寺は山奥にあり自然環境が素晴らしく、そして静寂さ以外なにもない世界での経験は忘れられないものとなるでしょう。
この時はテンプルステイの予約なく訪問し、宿泊できなければふもとの町かバスで2時間以上かかる大邱に戻って泊まろうと思いながら現地で直接お尋ねしたうえでの宿泊でした。ほかにテンプルステイの人がおらず、2間続きの数十畳程度のお部屋に一人で宿泊でした。
ちなみにこちらでいただいたキムチは、精進料理ということでニンニクを使っていないものでしたが、今まで食べたキムチで一番おいしいものでした。※宿泊は2011年11月
西洋では、修道院での宿泊です。2015年イタリア旅行ではこちらのサイトを利用し予約しました。
一般的な宿泊予約サイトに比べると少し手間がかかりますが、丁寧にメールもくれ予約もきちんとされていました。
ローマでヴァチカンのそばの修道院 Istituto San Giuseppe Della Montagna に宿泊しました。ヴァチカン博物館入口まで100メートルくらいでセキュリティもしっかりしています。
修道女は英語が少し話せる人が一人いらっしゃいましたがほかの方はイタリア語のみでした。部屋は狭くテレビやエアコンもありませんが、シンプルで清潔なお部屋です。ミサを行う礼拝堂もありました。
門のカギ、建物のカギ、お部屋のカギを渡され、こちらの修道院は門限もなかったので夕食ものんびりとできました。少し歩くと、適正な価格のリストランテやスーパー(カルフール)もあり、食事や買い物にも困りません。
シングルルームでは男性ですと、シャワーはかなり狭いかもしれませんが、お部屋は綺麗ですし、何よりも治安と利便性の良いエリアでお勧めの修道院です。
ローマには本当にたくさんの修道院の宿泊施設がありますので、ご興味があればぜひ宿泊してみてください。
■パターン5:B&B
Bed and Breakfast.
朝食のみつく宿です。個人で運営していることがほとんど、家庭的な雰囲気が味わえ、オーナーのセンスが光る宿も多いです。最近はAirbnbで予約できるところが増えています。
ナポリでのお勧めはLa Dimora Della Reginaです。
オーナーのお住まいは別にあり常駐しておりませんので、鍵の受け渡しをしないとなりませんが、事前に到着時間を聞かれその時間に建物の前で待っていてくれました。
場所はナポリで最も有名な道のひとつ、スパッカナポリ沿いにあります。13世紀の建物のワンフロアを利用していています。火は使えないのですがミニキッチンがあり電子レンジ、冷蔵庫があります。
オーナーのルイージはとても親切で、到着するとナポリの歴史的なスパッカナポリについてレクチャーしてくれるので、そのあとは楽に街を歩けます。朝食はパンやヨーグルトなどが用意されます。ここはオーナーの人柄がとてもよく、居心地の良い宿です。
■パターン6:ゲストハウス
ドミトリー(大部屋)がメイン、個室でも部屋にはバストイレのないお部屋が多いです。キッチンがあり、宿泊者が料理できるような施設もあります。キッチンやリビングにだれかしらいて、話をしていくうちに仲良くなることもあります。
コスト重視の旅行で、どんな宿でも泊まれます!という人向き、若い人が多いのでそういう環境が苦手な人、自分の身の回りのものの管理に自信がない人は利用しない方が良いかもしれません。
最低でもフロントには人がいてくれるなどホテルのサービスを求める方はB&Bやゲストハウスは利用しない方が良いでしょう。
■パターン7:番外編 健康ランド
これは韓国に限定されますが、韓国にはチムジルバンという入浴施設があります。日本でいえば健康ランドといったところです。館内には、男女別のお風呂にサウナ、男女一緒で専用のウエアを着てくつろげるサウナのような設備や食堂、仮眠室があります。仮眠室は男女別であることが多く、毛布の貸し出しを行っていたりと宿泊を十分意識した設備です。お風呂は入り放題です。私はお風呂好きということもあり、一泊での韓国行などはこのチムジルバンですませてしまうことが多いです。韓国リピーターであえてチムジルバンに泊まることを選ぶ人のこともよく聞きます。
私のお気に入りは、ソウルの梨泰院ランド。
ソウル市内ではたくさんのチムジルバンがありますが、電気タイプのもので、まきを燃やして温めるタイプのサウナはここくらいではないでしょうか?何よりも仮眠室がカプセルホテル方式で各カプセルに電源があります。
ほかのチムジルバンでは、コンセントの争奪戦になることも多いので、大変助かります。スーツケースも受付で預かってくれます。
健康ランドで一泊できる人はぜひお試しください。
※毛布の貸し出しをしているチムジルバンもありますが、冬場には向かないところもありますのでご自身でご確認ください。
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