イタリア一人旅 :イタリアでのレンタカー

イタリア一人旅 :イタリアでのレンタカー

イタリアでの運転についてよく言われているのが、「運転が乱暴だ」と言うこと。私の周りでは、全然気にならない、むしろ自分には合っているという人が多いのですが、日本とは随分勝手が違いますので、少しまとめてみました。

■道路の通行

右ハンドル左側通行の日本に対して、左ハンドル右側通行です。右折、左折、高速の走行などで特に気をつける必要があります。また、これにより、ウインカーの位置やシフトの位置が逆になります。その昔、「右折は左折、左折は右折」と覚えなさいと言われました。

そして信号のないランナバウトという環状交差点があります。(5車線というような大きなランナバウトでは信号があることもあります。ちなみに、千葉県松戸市の八柱霊園内の交差点はこの仕組みです。)

石畳も多く、アンジュレーションの強い道路が多く存在します。アルプスでは雪のせいでしょうか、アスファルトの痛みが激しい場所も見受けられます。またヘアピンカーブは日本のそれに比較し、道幅が狭く高低差がある作りが多い気がします。

ミラノの石畳

兎にも角にも、走っていると、インフラが中世から持ち越しと感ずるところが多くあり日本との歴史、地理の違いを実感できます。

■トランスミッション

日本やアメリカでのレンタカーは、オートマチック(AT)ばかりですが、ヨーロッパに行くと逆転します。特にコンパクトカーのAT車は少なく、予約しても行ってみたらなかった、と言うのもよく聞く話です。少しクラスを上げればAT車もあるのですが、車格が上がると同時にサイズも大きく、料金も高くなってしまいます。

AT限定免許でなくともMTは運転できないと言う人は、ATを指定して予約、にもかかわらず現地でなければクレームを言いまくるか諦める位の気持ちの方がよいと思います。

なお、MT車のバックギアの入れ方は車によって違ったりしますので、キーを受け取ったら、こちらも確かめておいたほうがよいと思います。

■気質 イタリア人の運転の特徴

イタリア人は前へ前へと出たがる方が多いです。

・2車線なのに3車線になっている(南の方が多いです)

・可能な限り追い越しをかけようとする人がいる

・コーナーぎりぎり、またはコーナーでも対向車次第で追い越しをかけてくる

・隙間があれば駐車する

綺麗な車を探すのが難しいです

・渋滞などで止まると、確認しようと車外へでてきておしゃべりがはじまる

北と南では、東京での運転と大阪での運転と同じように、かなり違いがありますが、概してこのようなところでしょうか。

ちなみに、私はイタリアでの運転はかなり合う方です…。

■ZTL

イタリアでの一番の問題はコレです。

世界遺産が世界一多く、歴史的景観を大切にしているイタリアならではのルールです。

ZTLとは”Zona Traffico Limitato(車両乗り入れ禁止地区)”のことで、大抵の街の中心部(旧市街)がこの禁止区域にあたります。

この区域では、タクシーな どの商業車や居住者以外の車両乗り入れを禁止しており、知らずに 地区内に侵入してしまうと道路上に備え付けられたカメラで写真を撮られ、日本まで罰 金の請求書が届きますので、運転する際には注意が必要です。

ZTLに入る道路には標識がありますので、これを見たら要注意です。標識の写真は撮っていませんが、イタリア政府観光局のウェブサイトなどあります。

こんなアプリもあるので、使うと良いかもしれません。

■レンタカー会社

世界的な会社であればAVIS、HERTZなどがあります。この様な会社であれば日本で日本語で予約ができるので良いのですが、その分料金は高めの設定となります。しかし、オプションでなにかあった場合には、通訳付きで話せるようなサービスがあったりと安心できます。

欧州での大手はEUROPCAR。こちらも日本語で予約ができます。

私が借りたのは、イタリアの会社でLOCAUTO。ここは英語でネット予約ができます。事前の質問があれば、英語でのメールでのやり取りも可能です。安かったですが、ちゃんとした車です。返却後、日本へ帰国してからカードの利用状況を調べていたら、予約時に料金を支払っているのに、再度請求されており、LOCAUTOにメールで問い合わせたところ、謝罪のメールがきてすぐに手続きをしてくれました。

※イタリアの街中のレンタカー営業所は日曜休みの店舗も多いので注意が必要です。空港などは毎日の営業です。

■保険

レンタカー会社の保険は必ずフルカバレッジで。

但し、南へ行かれる方は注意です。レンタカー会社によっては盗難保険がきかない州があります。それどころか近隣国でレンタカーを借りた場合、イタリアへの入国がだめということもあるそうです。

HERTZに問い合わせた際は、どの州でも変わりなく盗難保険が使えるということでしたが、LOCAUTOでは、カンパーニア州とプーリア州は盗難保険はききませんという返事が返ってきました。

悩んだ末、エコノミーカーだし、物を置いておかなければ平気だよねとLOCAUTOにしたのでした。私は日本にいれば荷物を助手席に乗せたまま車を離れたりすることもありますが海外ではレシートの一枚もおいておりません。ナビも毎回外します。駐車してからトランクに荷物を移すことはせず、駐車場所と荷物移す場所は違う場所で行います。

また、上の駐車の写真にもある通り、普通に車同士当てて停めますので、保険がないと大変なことになります。実際に私も、こすられました。

以前も書きましたが、いきなりイタリアへ行って運転というのは難しいかもしれないので、その前にハワイやスペインなどで慣れておくのが良いと思います。

■ナビ

ナビという言い方は日本の言い方で、”GPS”となります。2015年2016年のイタリアではスマホナビを使いました。2014年スペインへ行った時に借りたナビより使い易かったです。ナビは必携です。近々、ナビだけでアップしますのでそちらをお待ちください。

■気を抜かない

海外で運転している時は、気を抜かない様にと気を付けるものです。しかし、一番の注意は帰国してから。

私は成田まで車で行くことが多いので、成田から自宅までは、本当に気を抜かないようにします。日本へ帰国するとほっとして、気が緩んでしまいます。気が緩むと、不思議なことに日本なのに右側通行が出そうになるのです。と言うことで、帰国後の頭の切り替えもしっかりとしないとなりません。

バイクでの海外ツーリングは敷居が高いと感じる人が多いと思いますが、レンタカーであればハードルはずいぶんと下がってくるのでは?

レンタカーを使うと行動範囲がぐっと広がりますので、機会があればLet’s Try!